2011.10
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Sunday
テオ・ヤンセン展に行って来た
9月30日、初めて訪れる大分市美術館へ
テオ・ヤンセン展を見て来た。
他県の美術館へ行き、いつも思うのが
福岡の美術館は古い!!
いつも残念な気持ちにさせられる。
大分市美術館は、小高い山の上にある。
ロケーションも抜群だ。
外観は、ちょっと年季が入ってる感じが
したが、中はやりかえたのか綺麗でした♪
森に囲まれ、周りに野外彫刻が
展示されている辺りは、
まるで北九州市美術館を思わせる。
さて、肝心なテオ・ヤンセン展だが
30日で最終日。そう、滑り込みなのである。
30分に一回あるデモンストレーションにて
実際にヤンセン氏の作品が動く。
学芸員の方の華麗な説明を聞き、
作品が、ガチャガチャと動き出すのだが
その動き方が
もの凄く迫力満点なのです!
それもそのはず、大きさが
8~12mあって、高さが5mとか
あるんですもの。
動くその姿は、
まるでナウシカの王蟲みたい。
ストライド・ビーストと呼ばれるその作品達は、
ナウシカの世界に出て来そうな
そんな印象でした!
このパーツですが、
オランダでは、ポピュラーなチューブで
主に電線などを通すのに使うものらしい。
価格は、大体10~15円程。
細くて軽いが固く丈夫な印象。
ジョイント部分は、紐を使ったり、
チューブを多分、熱してグルグルと
巻きつけたりとそんな感じで
固定されていました。
展示室の一角に
床一面に白く綺麗な砂を敷き詰めて
テオ氏が子供時代を過ごした
オランダ・ハーグ市の海辺のリゾート
スフェベニンゲンを再現し
もう動かなくなったビースト(作品)
ヤンセン氏曰く化石、の展示があった。
砂は、白く
さらさらしていて
美しい。
先程からくどいが
ナウシカの腐海の森の地下のシーン
みたいな印象。
そんな、再現されたビーチの上に
もう動かなくなったビースト達。
ヤンセン氏は、化石というが
そのセンスがとても面白い。
そもそも
このストライド・ビーストは、
この白いビーチを保護するために
作られたという話を聞いて
感動した。
ビーストは、風を食べる。
そう表現する。
食べ方は、風を大きな羽を
バタバタと動かして受けて
それをペットボトルに溜めてゆく
これが食べるということ。
何本もあるペットボトルに
食べた風が溜まったら
大きな体が動きだす。
この光景は、有名なので
皆さんもよくご存じだと思います。
動く姿はとてもダイナミック。
ですが、むやみやたらに動いている
訳ではないのです。奴らは生きているんです。
実は、ビースト達には、
触角があります。長さ約2m位の
見た目単なるチューブなんですが
これが奴らの触角なんです。
この触角は、何か障害物に当たったり
海辺で動かすので、水を感知します。
これらを感知すると
たちまち方向転換をするのです。
この動きをデモで見せて頂いたが
素晴らしかった!
あっぱれ三回分くらいった(笑)
※↑サンデーモーニングね。
そして極めつけは、
ビースト達は、多くの風を食べる為、
海辺で動かせます。(放し飼い)
長いと6時間も羽をバタバタさせて
風を食べ、調子の良い時で
約3分間、動くのだそうです。
これは、意外でした。
そして、
何故、海辺で動かすのかというところ
なんですが、
誰かさんでしたら
『海じゃないといけないのですか!?』
『山や草原でも良いのではないのですか!?』
とか言って仕分けられそうですが(笑)
海辺じゃないといけないんです。
ヤンセン氏の育った綺麗なビーチが
実は、深刻な状況でして(環境破壊の為)
ビースト達が動き回る事によって
ビーチが掘り起こされ
綺麗にしていくという
環境保護も兼ねた作品という事実。
とても感動した。
そして、ヤンセン氏は
こうした活動を国の支援によってされている。
そういうオランダも
いいね!だねっ!!
とにかく
楽しくて
楽し過ぎて
良い展示をありがとう!でした。
以上、報告終わり。